【神奈川県の葬儀】検視・検案とその流れを遺族目線で分かりやすく解説
2025.04.10
- 豆知識
「警察から連絡があって、気が動転している」
「検視や検案って、何をするの?」
「これから何をすべきか、流れが分からない」
ただでさえ大切なご家族が亡くなったことに加えて、普段接することのない警察との対応に、不安を感じますよね?
こんにちは。神奈川県厚木市で葬儀社を営む、一心葬の石井です。
警察署に運ばれたご遺体は、検視・検案が行われ、その後、ご家族に引き渡されます。
この記事は、いままさに検視・検案が終わるのを待っているご家族に向けて、次のようなことを分かりやすく解説します。
・検視と検案の違い
・なぜ検視や検案をするのか
・検視や検案では何が行われるのか
・いま家族は何をすべきなのか
・検視・検案にかかる費用は?
・検視・検案が終わったあとの流れは?
いままさに不安を抱えているご家族のために、これまで、何百、何千というご遺体のお手伝いをしてきたプロフェッショナルだからこそお伝えできることをまとめました。
どうぞ、最後まで読み進めてみて下さい。
目次
■ 検視・検案とは?
検視・検案とは、警察署員や警察医が、ご遺体の状況を調査することです。
まずは、検視・検案についての基本を解説していきます。
病院で亡くなった場合との違い
病院で亡くなると、病状を把握している医師が「死亡診断書」を発行します。
これは、いつ・どこで・何が原因で亡くなったかを示す公文書です。
しかし、診療から24時間以上経過していたり、医師のいない場所で亡くなった場合、いつ、どこで、何が原因かがはっきりしません。
こうした案件はすべて「変死」として扱われます(孤独死、事故死、自死、他殺など)。
この場合、警察による検視や、医師による検案を経て、故人さまの死因を特定し、「死体検案書」が発行されます。
検視・検案の違い
検視・検案ともに、故人さまのご遺体を調査することですが、その内容には次のような違いがあります。
【検視】
検視官や警察署員が、犯罪死の疑いを調べます。
具体的には、ご遺体の外的状況、病歴、生活状況、生命保険の加入状況などを確認します。
犯罪死の疑いがない場合は検案へと進みます。
【検案】
警察医(警察から協力要請を受けた医師)が、検視で得られたデータをもとに、死因を究明します。
検案後は、「死体検案書」を交付します。
だれが |
なにを |
なぜ |
|
検視 |
検視官・警察署員 |
・遺体の状況 |
犯罪死の疑いを調べるため |
検案 |
警察医 |
・遺体の状況 |
死体検案書交付のため |
検視・検案の流れ
検視・検案は次のような流れで進みます。
1:通報などで故人の死亡が確認される
2:警察から家族に連絡が入る
3:警察による【検視】
→事件性がある場合は刑事捜査
→事件性がない場合は「検案」へ
4:警察医による【検案】
→死因が確定しない場合は解剖検査へ(家族の承諾のもと)
5:死体検案書が交付され、家族は説明を受ける
6:遺体が家族に引き渡される
なぜ検視・検案をするのか?
検視・検案は、次のような理由から行われます。
(1)犯罪死の有無の確認
犯罪死が疑われた場合、刑事事件として捜査をしなければなりません。
検視・検案を警察が行うのはそのためです。
(2)死因の究明
病院であれば、常に医師の診療下にあるので、その方の死因や死亡時刻がはっきりします。
しかし、孤独死や特殊なケースでお亡くなりの場合、その原因が分かりません。
これらを究明するために、検視・検案が行われます。
(3)死因統計の作成
病院の医師が発行する「死亡診断書」、警察医が発行する「死体検案書」のいずれにも、死因、死亡時刻、死亡場所が書かれます。
これらの統計データを積み上げることが社会全体の公衆衛生につながるのです。
検視・検案はどこで行われるのか?
神奈川県の場合、検視・検案は、次のいずれかの場所で行われます。
・お亡くなりになった場所(自宅など)
・警察署(ご遺体が搬送される場合)
検視・検案にかかる時間は?
通常、死亡発見の当日、または翌日までに終わることがほとんどです。
解剖検査を行う場合は、さらに数日かかります。
解剖検査はするべき?
解剖検査は主に2つあります。
(1)警察の判断による「司法解剖」
主に事件性の疑いがある場合、警察の判断で解剖検査が実施されます。
この場合、家族はその流れに従うしかありませんが、費用は公費で負担されます。
(2)家族の承諾を得て行う「行政解剖」
検案だけで死因を特定できない場合、家族の承諾のもと、解剖検査を行います。
するかしないかはご家族に委ねられますが、費用は家族負担となります。
神奈川県の検視・検案にかかる費用は?
神奈川県の場合、検視・検案にかかる費用は5万円前後だと言われています。
内訳は、検案費用として2~3万円、死体検案書の発行料が5千円~1万円です。
また、医師による承諾解剖になった場合、約8万円の費用負担が生じます。
なお、検視・検案や解剖にかかる費用は都道府県や自治体によって異なります。
■ いま、家族は何をすべきなのか
検視・検案にはそれなりの時間がかかりますが、その間、家族は何をしておくべきなのでしょうか。
警察の指示に従う
まずは、警察の指示に従って動くのが最優先です。
「いまは自宅で待機していてください」
「〇〇時に警察に来てください」
…などの指示に従いましょう。
大切な身内や関係者に連絡
ご遺体が引き渡されるまでの間に、大切な身内や関係者に連絡をしておきましょう。
連絡を取ることで…
- 今後の流れがスムーズになる
- 誰かに話を聴いてもらうことで、気持ちが少しでも落ち着く
ただし、状況が不確定な段階では、連絡する相手はごく近しい方に限定するのがよいでしょう。
連絡しておく相手は、主に以下の通りです。
- ・家族、親族(特に近しい人)
- ・親しい友人、知人
- ・会社や学校(休暇を取るために)
- ・お寺(葬儀の依頼など)
葬儀社に早めに相談しておく
葬儀社への相談は、あらゆる面で負担を軽減し、ご家族の助けとなってくれます。
<葬儀社に早めに相談するメリット>
- ・検視・検案が終わった後の流れが明確になる
- ・搬送やご安置の手配がスムーズに進む
- ・葬儀の準備について早めに考えられる
- ・不安なことをすぐに相談できる
特に、検案後のご遺体ケア(エンゼルケア、衣服の着せ替え、ご搬送)は、すべて葬儀社が行います。
早めに相談することで、安心して次の対応に移ることができます。
■ 引き渡された後の安置先
検視・検案が終わると、ご遺体はご家族へ引き渡されます。
ご安置先として、主に以下の2つの選択肢があります。
自宅でのご安置
ご自宅にスペースがあり、適切な環境が整っていれば、自宅でお迎えすることも可能です。
ただし…
- ・夏場など気温が高い時期
- ・ご自宅のスペースが限られている場合
…このようなケースでは、葬儀社の安置施設を利用するのが一般的です。
葬儀社の安置施設を利用
「自宅での安置が難しい」
「適切な環境が整っていない」
…このような場合は、葬儀社の安置施設 にお預けすることができます。
- 冷却設備が整っているため、長時間の安置にも対応可能ですし、ご遺族が落ち着いて準備を整えられます。
一心葬でもご安置のお手伝いが可能ですので、お気軽にご相談ください。
ご遺体の状況によっては、先に納棺することも
検視・検案を受けたご遺体は、その状況によって搬送前に納棺を行うケースもあります。
たとえば…
- ・ご遺体の損傷が激しい場合
- ・安置中の状態維持が難しい場合
このような場合、葬儀社と相談しながら、最適な方法を選ぶことが大切です。
ご安置について不安がある方は、一心葬までお気軽にご相談ください。
■ おわりに
ご家族が突然亡くなり、警察から連絡を受けたとき、多くの方が
「何をすればいいのか分からない」
「どう対応すればいいのか不安」
…という気持ちになることでしょう。
検視・検案の流れを知ることで、少しでも次に取るべき行動が明確になり、不安を軽減できるかもしれません。
しかし、いざその場面に直面すると、冷静な判断が難しくなることもあります。
そんなときは、無理に一人で抱え込まず、信頼できる人や葬儀社に相談してください。
特に、検視・検案後は、ご遺体のケアや安置場所の手配、葬儀の準備など、考えなければならないことがたくさんあります。
神奈川県の警察から連絡を受けて、「どうすればいいのか分からない…」と感じたときは、ぜひ一心葬にご相談ください。
ご遺族の気持ちに寄り添いながら、次のステップを丁寧にお手伝いさせていただきます。
あなたが少しでも安心して、大切なご家族をお見送りできるように。
私たちは、できる限りのサポートをさせていただきます。
【フリーダイヤル 0120-041-594】